【妄想美容】愛用ハンドクリームは吉影ホイホイ
私は肌の質感にはこだわりたいと思っている。
乾燥肌?ナニソレ日本語?
ここは日本だ。ジャパンだ。
三浦しをんさんだって言っていた。
夏場ともなれば「温暖気候なんてウソだろ、ココ亜熱帯だろ実は赤道間近なんだろ?」
そう気象庁関係者の胸倉をひっつかんで、ユサユサしてやりたくなると。
それほどの不快指数を誇る日本で、なにゆえ私の肌が乾燥せねばならぬのか。解せぬ。
そんな私の最近のヒット商品。
もう一生手放せないかもしれない。
【 妄 想 中 】
なんせホラ、婚約指輪選ぶときに手がカサカサしてたら、楽しめなさそうじゃない?
そう、彼との出会いのきっかけもこのハンドクリームだった。
彼の手があまりにも乾燥していて見ていて痛々しかったから、「これ塗ってみて」って思わず話しかけたんだっけ。
貸したはいいけど塗り方がいかにも男の子って感じで全然ちゃんと塗れてなくって、「もう!貸して!!」って途中で取り上げて私が彼の手に塗ってあげたんだよね。
真っ赤な顔しててかわいかったなぁ。…あの頃は。
知らなかった。彼が隠れドSのど変態だったってこと。
あの爽やかな笑顔も、純情そうな照れ笑いも、紳士らしいエスコートっぷりも、まさか全て本性を隠すための仮面だっただなんて!!!
知ってたらあんな捕食者の前に自ら無防備に飛び込む獲物みたいな真似、絶対しなかったのに…!
はぁ。ま、でも何だかんだで結局こうして今も一緒にいるんだし。
あ!カルティエもいいけどヴァンクリーフも可愛いし。ハリーウィンストンは一回は見に行かないとだよね!
「ママの手すべすべ気持ちいいー」とか、大五郎(仮)ったら、何この子、我が子ながら可愛いすぎるジゴロすぎるママ心配!!
どうしようウチの子まじ天使!ぬおおお耐えろ!耐えろわたし!!
我が子の前で萌キュン属性を発揮するわけにはいかない!!!
マグマのように熱く迸るパッションを抑えるために私はひたすら壁に頭突きをした。
「お前の手、相変わらず握り心地最高だな…。10年前にも同じこと言ったと思うけど。このままずっと、一生お前の手、話すつもりないからな」
ヒャダ☆あなたったら!!(きゅんっ)
ただの変態だと思ってたけど、10年の間にそんなトキメク台詞も言えるようになったのね…!わたし感激!!
…って、待て待て力入りすぎじゃないデスカ?なんなんですかその胡散臭すぎるほどの綺麗なホホエミは。嫌な予感しかしませんよ?え?え?
「お前は10年たっても相変わらず迂闊だな」
へ、へるぅぅぅぅぅぅぷ!!だいごろーさんマジ助けて下さいお願いします!!
「諦めろ。チビどもはすでに実家でグッスリだ」
貴様さては謀ったか!!!!だれかーだれかーこの人マジ鬼畜です変態です助けてー!
私の必死の叫び声は虚しく夜空に吸い込まれていった。
ふう。
婚約から出産を経て、スウィートテンまで約7秒で駆け抜けました。
旦那氏が変態どSなのは真夜中テンションのせいです。
私の旦那氏がこんな鬼畜なわけない。
日々、全力で妄想ぶっちっぎりつつ、お肌のお手入れでしているときが一番幸せです。
現実?そんなものに現を抜かすヒマがあったら脳内ワンダーランドを全力で楽しむ方がはるかに有意義である。異論は認める。
それにしても、しっとりさんである。
あまりの即効性&効果の高さに私は感動した。
唯一の難点と言えば商品名が覚えづらいってことくらいだ。いつも忘れる。
そこで私は考えてみた。新たな商品名を。
ここはやはり、【吉影ホイホイ】一択で攻めたいところ。
手に興奮する困ったちゃんに狩られてしまうかもしれないところが問題点です。
指を舐められるのも嫌です。
でも、どうせ狩られてしまうなら、こっちバージョンの吉影さんがいいです。
結構タイプです。
あれ? やっぱり変態属性だった。
おかしい。こんなはずでは 。