日々是妄想

読書が好き。食べることが好き。哲学が好き。引きこもりがちな私の日常。大体妄想中。

妄想最優先~そして始まる筋トレ・カーニバル~

 始まりはほんの些細なことだった。

外出先でふと聞こえてきたママさん集団の子育て話に、何とはなしに耳を傾けるうちに、いつの間にか「それ」は誕生していた。

 

私は悩んだ。

一瞬一瞬が、運命の分れ道。判断を誤るわけにはいかない。

だけど、どうやって決断すればいい?数多ある選択肢の中から正解だけを選び続けることなんて、果たしてできるのだろうか。大体にして、正解不正解の定義すら曖昧なのだ。

ダメだ、難易度が高すぎるっっ!

 

・・・・いいえ、こんなところで諦めるわけにはいかない。

こうした葛藤苦悩も、先人達はみんな通ってきた道。私だけがリタイアするなんて、そんなの絶対ありえない!!

 

私はぐっと顔をあげた。

弱気になってなんていられない。時間は待ってくれないのだから。

即座にタイムスケジュールを組みなおし、TODOリストの見直しを図り、諸々の用事を済ませて最短で帰宅できるルートをはじき出す。

私には、私を必要としている存在がいるのだ。

 

そう、うちの大五郎(仮名)が。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

誰やねんっ!!!!

 

 

 

 

 

説明しよう。 

大五郎(仮名)とは、絶賛やんちゃ盛りな私の第一子である。好物はオムライス。

母親と違ってアウトドア万歳という、活発男子。

っていう脳内妄想の産物。 

 

 

 

 

待って?引かないで??

 

 

 

 

いえね、隣のママさんグループがね、熱く語り合っていたのですよ。

「子育てとは」的な。

叱り方からフォローの仕方、習い事に進学先、部活やお友達とのいざこざ、自分自身の反省自戒から、ママ友との付き合い方から、まぁ喋る喋る喋る。

聞き耳なんか立てなくたって、ダイレクトに鼓膜が振動します。

 

そうしたら、いつの間にやら私もその会話に加わっていたんですよね。脳内で。

見知らぬママさん集団の中に割って入っていけるほど私は勇者ではない。

 

 

脳内でママさん達の井戸端会議に参加しているうちに、私の心境はすっかり【3人の子育てに追われる日々に疲れ果てた母】である。

今日の晩御飯はなに作ろう。

旦那さんは今、3週間の海外出張に出ていていない。

家事をしている間、子供の面倒を見てくれたりお風呂に入れたりしてくれる優しい旦那さんが、今は不在なのである。

栄養がありかつ迅速に作れるもの。片づけも楽だとモアベター

…鍋しか思い浮かばない。

 

 

大五郎(8歳)はしっかり者ではあるけれど、なんせやんちゃ盛りの男の子。

ちょっと目を離すと、すぐにトンデモナイことを色々とやらかしてくれる。

水たまりに飛び込んでド派手なバタフライかましてくれたり、ご近所の団地に忍び込んで、最上階から1階まで、階段にチョークで線を引いてみたり。

一体誰に似たのだ。間違いなく、私だ。

 

そんな大五郎に嬉々として加担するのは、次男坊のヴィルフリート(6歳)

だからヴィルフリートって誰だよ!ナニ人なんだよ!!

 

なんせ、この日の私は絶好調であった。

妄想がはかどりにはかどった私の脳内では、すでに結婚10周年を迎えた3人の子を持つ母である。

 

3人の子を持つワーキングマザーであり、なおかつ末っ子のシャルロッテ(天使属性)はまだ5歳。これは体力をつけねば、この先やっていけないのではなかろうか。

 

右手にはやんちゃメンズ、左手に天使幼女を抱っこ。

お子ちゃまグッズを詰め込んだバッグを肩掛け。

しゃがんで立ってしゃがんで立って、ああひざが辛いとか言いながら、母は額に汗水垂らしてえんやこら。

 

ふと気づくと、怪獣2人組が居なくなってたりするのである。

瞬間的にブチ切れた私は、地獄の門番もかくやという形相で、全速力で街を駆け抜ける。末っ子も荷物も担いだまんま。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

無理無理無理無理無理ィィィ―――!!!

どう考えても無理!不可能!!アイキャーント!!!

 

 

このぷにぷにボディのどこにそんな筋力があるっていうんだ。

そんなもん欠片も見当たらないわ?

 

 

まずい。

このままでは、遠からずヘルニア持ちルート一直線だ。

 

 

 

妄想の中で不安に駆られた私は決意した。

 

 

 

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子育て、それは戦争。(違う)

 

 

 

ビリーに入隊するも10分で除隊した過去を持つ私ではあるが、今回の決意は固い。母は強し、なんである。

 

 

ほんの小一時間程で、ここまでの妄想をぶっちぎり、ユニクロで運動用のタンクトップ購入にまで至る私にとって、現実っていったい何なのであろうか。←たまに我に返る。

 

 

 

 

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どうせなら、こーゆーママを目指したいものである。